レイプと若い犠牲者

レイピストは暗闇から現れ、暗い細い夜道を帰る罪もない犠牲者に掴みかかる。タイの記者がタイ国内で、特に子供への暴行、レイプ件数が増え続けるの調査報告する。
あなたたちは子供を守る一番の方法は見知らぬ人からキャンディなどを受けとらないように子供に教えることだと思っているかもしれない。しかし、それがレイプまで行くのはごくわずかだ。
タイのレイプ事件に関して発表された報告によれば、60%から80%のレイピストは犠牲者の親戚か父親、叔父、祖父、義理の父親、教師や隣人など被害者の知人たちである。
実際にあった事件
事例1
オイは彼女の義理の父親にレイプされた。17歳のときの彼女に初めてボーイフレンドが出来た時だった。彼女の父親は嫉妬から彼女に暴力的を振るった。オイはしかられ、なぐられそしてレイプされた。そしてある夜、義理の父がオイのベッドに「なた」を持ってやって来た。そして、彼女に斬りつけ、自らも自殺を図った。
2人の命は助かったがオイの足はこの時の傷で形が変わってしまった。彼女はWomen's Right Protection Centerの助けを借りて、父親を訴えた。しかし、「家族に取って父親のサポートが必要だ。」と母親に説得され、最後には彼女の気持ちが変わった。彼女は娘として義理に報いるため彼を許した。
事例2
ソム、8歳も悲惨な人生に直面した。彼女の母親は夫の振る舞いにもはや我慢ができなかった。
彼はいつも酔っ払い、妻や娘を殴った。母親は逃げることを決心し、ソムに仕事とお金ができたら彼女を連れに来ると約束した。
一人残されて、父親にソムは母親を連れ戻すように言われた。それが悲惨な結末に向かってしまった。母親から父親の希望する答えを得られなかったことで、「お前はお前の母親と同じことをしなければならない。」と、レイプされた。
自暴自棄でソムは母親に秘密を打ち分けたが、母親はまだ連れ出す準備ができていないので、我慢してなるべく父親から離れているようと言っただけだった。しかし彼女はレイプされる苦痛にソムが耐えられなくなったとわかったとき、隣人、そして警察に訴えた。父親は刑務所に入れられ、そこで自殺した。
そのニュースはソムに取ってショックだった。ソムは「このような結果になることは望んでいなかった。」と言った。しかし、本当のことを言えば起こったことが彼女の心の中に悪夢として残っている。
事例3
ジャンは14歳の少女である。彼女は教師に彼のオフィスでレイプされた。教師は彼女が誰かにこのことを話したら、家族を殺すとか、落第させると言って彼女を脅した。教師は2人になるため、3ヶ月の間、放課後、作業場や彼のオフィスで彼女を待たせた。
彼女が妊娠したかもしれないと疑いを持ったとき、作業場で会い、流産させるため彼女のお腹を何回も殴った。そのとき彼はクラブで彼女を殴りつけ、彼女が失神するまで小さいナイフで突いた。その後教師は彼女が死んだと思い、彼女の体を厚い板で隠した。そして手を洗い、いつもの通り仕事へ戻った。
しかし、ジャンはまだ生きていた。彼女は血の海から這って出て、正面ゲートまで行った。彼女の悲劇が明るみに出て、教師は後に34年の刑を言い渡された。しかし、ジャンは心の中で彼がいつの日か自由になるのではと脅えている。
事例4
上のような悲しい話はまだ終わらない。コイは12歳、カイは11歳で親戚にレイプされた犠牲者だ。彼女たちの両親は離婚し、2人は祖父母のところに預けられた。祖父は叔父がコイをレイプするのを見て興奮し、カイをレイプしてしまった。2人は後に刑務所に入れられた。
コイは「叔父はポルノ雑誌を持っていて、彼女が、ほとんど歩くことができない奇妙なポーズをまねさせられました。」と言っている。
似たような話はたくさんある。Child Protection Foundationのモントリ シタウィチャイさんによれば、1週間に2から3人の少女がレイプされ、わかかっている一番若い犠牲者はわずか7ヶ月の赤ちゃんである。
また、モントリさんは「子供は自分自身を守ることができません。簡単にレイピストの犠牲者になってしまいます。2、3個のキャンディや5バーツ、10バーツだけで誰もが簡単に子供を連れ出すことができますよ。」と言っている。
子供の弱さばかりでなく家族関係が家庭内のレイプにつながっている。 Child Protection Foundation内のWoman Rights Protection Centerのチーフであるジラポーン チムピマイさんは 「多くの家庭内レイプは家長である父親の強い家庭で見られます。そこでは父親は一番強く、先頭に立って積極的に振います。彼は独裁者で、自分の妻や子供を殴ることで自分の力を表現する傾向があります。レイプが起こる場合の母親は弱く、父親に従順で、いつも最後には自分の夫に頼ってしまっています。」と言っている。
永遠に続く悪夢
レイピストが刑務所に入れられて、ほとんどの人が悪夢は終わったと思いたいだろうがそうではない。
レイプされた少女は物理的にはエイズやセックス感染の病気におかされているかもしれないし、また、彼女自身の父親の子供を身ごもってしまっているかもしれない。しかし、精神的なダメージがもっとも悲劇的である。レイプされた少女のためのイメージェンシ・ハウスで長く働いているジラポン女史は彼女が見る限り、少女の精神にたくさんのダメージがあると言う。
「ある少女は1人になることをとても恐れます。そして多くは男の人に会うと、脅えて震えてしまいます。またある少女は他の者が深く落ちこんでいるのに、逆にアグレッシブになってます。」
また、バージンを失ってしまったための恥辱もある。バージンを失うことは多くの少女に取って、もう結婚できないと考えさせてしまう。この考えは自殺を考えさせるにまで行くことがある。
多くの少女は自分自身を責め、言いなりになってしまったことを後悔する。彼らは助けを求めることを恐れるべきではなかったとか、助けてくれるはずの人を信用しなかったためにおこった自分の無知を恥じ入る。
ジラポン女史は「私たちは彼女たちに対するカウンセリングだけでなく、家族理解や社会の本筋についても取り扱います。少女の多くは怖がって元どおりの生活ができません。彼女たちを完全に癒すことは簡単なことではありません。特に長い期間何回もレイプされ続けた子供はそうです。」と言う。
また、ジラポン女史はこうも言う。「レイプは精神的な影響も与えます。イメージェンシ・ハウスに居た少女の多くは売春婦になってしまいます。これは、私的意見ですが、多くの場合、被害者は12歳から15歳までの少女で性教育も何も受けていません。子供たちにセックスと愛の価値ついて、つまり子供たちにいままでには経験してなかったことの価値についてもっと教えなければならないと思っています。」
多分私たちはカウンセリングすることに一生懸命になるばかりではなく、レイプ問題に取り組むための手段方策をステップアップする必要がある。
レイプ事例を集め1995年に5つの新聞に発表したFriends of Women Foundationは、レイプと暴行の増加に警報を発している。
第一に、それはレイプ後被害者を殺してしまう傾向を示していた。139件の性的事件のうち31%はレイプされ殺された事件だった。ジラポン女史は「現在、レイプは生命には関係しない単に性的暴行を意味していません。」と言う。
被害者は個人1人よりグループにレイプされる傾向にある。協会は、全てのレイプ事件の19%がグループによる被害だと言っている。
そして被害者はどんどん若くなる傾向にある。調査によれば、被害者の40%が15歳以下の子供である。
繰り返される犯罪
刑法によれば、レイプの刑は4年から20年の懲役とレイプし殺された人へ償い金である。
ジラポン女史は言う。「子供を犯罪から守れなかった家族もレイプに似たような問題が発生しています。更に、その家族の絆が弱くなったとき、家族破滅しかないのです。社会は親たちだけが彼らの子供の世話をせざる得なくしています。ほとんどの国の方策は、社会福祉より経済的発展に置かれているのです。」
警察は去年試験的にレイプ事件を扱う中で有効となる新しいプロジェクトを立ち上げた。15人の女性調査官を、特に性犯罪や家族内暴力に対処するためにバンコクの3地域に配置したのだ。
ジラポン女史はそのようなプロジェクトが被害者の助けになることに賛成する。彼女は言う。「レイプの被害者がセンシティブな質問に答えるため、質問がより苦痛無く感じるようにしなければなりません。例えば、何故、助けを呼ぶため大声で叫ばなかったのかとか、彼の性器を見たかとか、それはどのくらいの大きだったとか、オルガズムスを感じたかとかなどです。」
「しかし、これで話は終わりではありません。」とジラポン女史は付け加える。「現在、警察は性犯罪の鎮圧について、麻薬や殺人事件と同じプライオリティを与えていません。それが警察が麻薬や殺人事件ほど真剣にレイプ事件を扱っていないと言っている理由です。私は最近の新聞にレイプ殺人事件が多く載っていることで、警察が扱うプライオリティについて再考することを期待します。」
今、ポルノ写真の普及やアムフェタミン(薬)の広がりなど多くの性犯罪を引き起こす因子がある。もし、警察がこれらの問題を処理できなければ、警察はもっともっと悲劇を聞くことになるだろうとジラポン女史は言う。
より重要なのは、レイピストを刑務所に入れただけでは犯罪は解決されないことである。「刑務所の刑期は犯した犯罪、その数ばかりで決めるのではなく、受刑者が社会復帰できるため精神的な治療を施すべきことも考慮すべきです。私たちは何回もこのことについて話しているのです。しかし、政府からは我々がうんざりするような言い訳を聞くだけです。充分なスタッフいない。予算がないとかね。」とジラポン女史は言う。
彼女は理想的には私たちの健康、家、仕事、安全、子供について面倒みてくれるような社会福祉システムをあたえてくれる政府がほしいと言う。
しかし、現実ではタイの経済成長は天然自然破壊や地方社会の破壊のおかげで良くなっている。地方の人々はいやいやに都会に移動させられている。政府からの援助が無いために、彼らはスラム、公害、家庭崩壊、犯罪人を作り出してしまう。
家庭内レイプは貧乏人や金持ちでも起こる可能性があると言われているけれども、多くは低い階級の家族の中でみることができる。お金持ちの少女が貧乏で弱い、低い教育しか受けていないスラムの犯罪地域を1人で歩かねばならないことも、住まなければならないことも全くないのだから。

何故男はレイプするのか

レイピストや殺人犯は精神異常者でなく、普通の人に比べて複雑で精神的に不健康な問題を持っているとニチジタワイ病院のドクタータムロング タサナンチャレーは言う。
彼の研究 「サディスティクレイピストの動機と精神的問題点の研究」で彼はレイピストの95%は個人的な病気があると言う。
個人的な病気はどのように彼が育てられたかを反映している。レイピストのほとんどは家庭で両親からの愛をうけたことがない。
研究ではレイピストの67.5%が性的刺激を受け易く、衝動的になり易い18歳から33歳までの間で起こることを示した。ほとんどが低い階級の低所得者で、彼らは毎日のその日暮らしの生活からストレスをさらけ出してしまう。
精神的に不健康な問題の条件では、殺人を犯すレイピストと犯さないレイピストは同じである。ほとんどの殺ろす傾向のあるレイピストは自分の犯罪を隠すためである。。彼らの多くが襲っている時に大声をだされたために殺している。
ある研究では、レイピストが襲った被害者は以前に知っていた者たちであることを示していた。この多くは復讐を目的にレイプされていた。あるレイピストによれば、「彼女は生きていた間、私をばかにした。彼女は私を傷つけた。そして私は彼女をレイプし、殺すことで彼女に復讐した。」
復讐でレイプすることを除くと、レイピストは酔って、突然、性的衝動にかられて行動をしている。75%が被害者に対し謝罪の念があり、彼らが自分のしたことを認識したとき、多くが罪を感じて刑を受けようとする。
社会的行動として見るならば、レイプは性的要求に依るのではなく、女性に対する力を表現することである。
「多くの男性レイピストは精神的問題を持っていない。彼らは女性に自分の力を見せたいために、レイプする。雇い主が従業員を、先生が生徒をレイプするのはこのケースである。」タマサート大学の社会学の講義でキチパット ノンダパタマヅル氏は言った。
キチパット氏はレイプには文化の違いもあったと言う。その中で、アジアの国々では、男性は、女性が処女を守ることについて教えられているのに、彼らは思いどおりのセックスをすることが許されていた。
彼は昔、一般市民の女性を守るために売春婦は必要だったと言う。潜在的レイピストに対し、性的欲望を他に逃がすことが必要だったとも言っている。
「しかし実際は、統計ではレイプの件数は高くなっているのと同じに売春婦の数も増えている。それからすると、この考えは作り話になる。」とキチパット氏は言う。
「西洋の国々では、レイピストは精神異常の傾向がある。しかし、タイ社会では普通の男性である。これはカルチャギャップであろうか」

チットラポン ヴァナスポン。