レイオフに立ち向う


会社が最悪の経済状況を乗り越えるのにはいろいろな方法がある。レイオフばかりが必要な解決策ではない。

タイ.バーツの変動相場制が始まった7月、タイの最悪の経済状況下で苦しむ会社サマート.コープ では管理職以上140人の減給を決めた。中間管理職を10%、重役を20%そして副社長及び社長は給与の30%がカットされた。

サマートのチャーンチャイ社長はこれでレイオフを避けることが出来るだろうと言っている。そして減給は低いクラスのワーカに対して今の時点では行わないと述べてた。
会社のトップレベルの協力で出来たこの思い切った処置はいつか以外な結果に結びつくかもしれない。

・解雇なしで従業員を減らしたバンコク銀行

バンコク労働組合代表者のアノング女史はバンコク銀行が以前行った処置を強調する。

バンコク銀行は1995年から経済状態が悪化したため去年は収入が20億バーツ減少した。しかし1人の従業員も解雇していない。

彼女は言う「もちろん銀行は新たな機械化を進めました。2、3年は組織の再編成プログラムを実施しなければなりません。しかし誰1人として解雇されてはいません。別の方法で従業員を減らしたのです。」

解雇するかわりにバンコク銀行は新しいオフィスへの従業員の配置転換や早期退職プログラムを実施した 。そのおかげで26000人の中から1年間で600人の人員が削減できたました。

「バンコク銀行は過去何回か危機に直面しています。」銀行ユニオンのアドバイザーであるサクル氏 はいいます。
1985年銀行は貸し出しを制限した。そして多くの会社が倒産した。年間収益も落ち込み各銀行の 経営者は自ら財布のひもを締めなければならなかった。このとき銀行員の50%を占める中堅労働者 が給与増加率の縮小に同意し、400人の上級管理職がボーナスがその年、支給されなかった。

「労働組合ができてからいろいろな闘争の歴史があります。その中で経営者や管理職者たちと友好な関係を作り上げてきました。」とアノング女史は言う。
「お互いが冷静に話し合い進んで助け合うことが大事だと思います。それが問題を解決するための鍵なのです。」

・長い視野に立ったラッキーテク織物会社

ラッキーテクは他のテキスタイル会社が悪い時期をむかえていたときでも利益を出し続けていた。 そのサバイバルの成功は長い視野でマネージメントを行ったことだ。

工場がたくさんの従業員を持つことはときとして経営危機をまねくことがある。ラッキーテクは10年 前に再組織化計画を実行した。それが今日の勝利につながったのだ。

会社は50歳以上の労働者と20年以上の労働者に対して依願退職者を募った。そしてその退職金に 給料の20ヶ月分を支払うと約束した。(タイの法律では6ヶ月分が要求できるとされている。)
そしてその他に会社は喜んで臨時従業員として依願退職者を雇うことを認めた。

1986年までに2000人の従業員が依願退職した。会社は何の闘争もなく従業員を1000人 まで減らしたのだ。

・レイオフを忘れて

チュラロンコーン大学の経済学部で教鞭を取っているサングシット教授は言う。「レイオフ はタイ式(責任感も考えもなくという意味に使われている。)に会社を経営しようとする考え方と同じです。」

「財政の問題がおこるといつでもコスト削減がまず第一に叫ばれます。そしてそれを行うには従業員 を解雇することが第一番に考えられることです。しかし本当にこの危機を乗り切ろうと考えるならこの考えを改めなければなりません。」サングシット教授は言う。

多くの同僚が彼を理想主義者と言ったがサングシット教授の考えは至る所で試され成功を収めている。

サングシット教授は職場における人間関係を訓練するオープン.ユニバーシティを設立した。彼は いろいろの会社の管理者訓練コースを見、指導して来た。今多くが彼の考え方を採用している。

特に彼は去年のスズキ.モータを誇りに感じたと言う。過去にスズキ.モータは労働争議でたいへんな費用をつかった。そのとき以来会社は労働組合に対する態度変えた。

「彼らはお互い痛い経験をして、そして今正面から向き合っていると思います。」とサングシット教授 は言う。

会社は労働組合の提案書をもとに基本賃金を整理した。会社が経営危機になったとき、その本を組合 に見せた。
会社は約60人の人間が多すぎることを示した。しかしレイオフはしなかった。そのかわり会社は 労働者に会社の経費について勉強するプロジェクトを作るよう求めた。「会社は労働生産性を上げる ために重要なことが何であるか知っているのです。」とサングシット教授は言う。

「今彼らは従業員の士気が生産性を高めることを知っています。利益がでなくてもそれは熟練工を失うことや従業員の士気を削いでしまうことよりはマシなのをです。」

考えることが多くの従業員を積極的に働かせた。それは会社の利益にもつながった。憂鬱なときポジティブに考えることは難しいことだ。しかしポジティブに考えることが役立つのだ。

経済はいつまでも下がるばかりではない。まず我々はいつか上がることを信じ、ポジティブになることから始めようではないか。


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