タイの経済状況を見て

日本では大手金融機関が相次いで倒産した。最初日本に期待していたタイもアメリカへ期待するように変わってきている。日本へは失望感もあってか貿易の不公平感も滲ます記事も出始めているようだ。

東南アジアを救済できない日本

アナリストは言っている「急激な通貨価値の下落で悩む東南アジア各国は日本に対しこの地域からの輸入を増やして欲しいと期待していた。
1994年のメキシコの経済危機でアメリカがメキシコの要求に対し行なったように...。」

「アジアに取っては資金を貸してくれることもうれしいが品物を買ってくれることの方がもっとうれしい。」これは外貨の欲しい東南アジア諸国に取って実際の経済を救済することに役立つ。

しかし日本には他人の経済を考えるゆとりなぞないと言う日本のアナリストもいる。日本人が自らそういうのであれば先進国の中で経済の好調なアメリカを頼みにし始めてもしかたがないかもしれない。

これで日本の東南アジアへの影響力は2歩も3歩も後退してしまうことだろう。

日本の主張する国どうしの自由貿易とは

タイでは豊田を初め1カ月程まえ日本の自動車工場が相次いで操業を停止した。これについてタイのある新聞は日本側の意思により操業は停止されたと述べている。

自動車産業はタイの基幹産業になりつつある。彼らが国内の需要が減少したならば海外へのマーケット拡大をタイ政府が期待していたとしても当然だろう。しかし国内のマーケットを主なターゲットにしている日本メーカあっさりと100%の操業停止を決定した。

これは自動車産業に期待していたタイ人を失望させたようだ。何故日本からの輸出は良いがタイからはダメなのか?日本は自動車のアメリカ輸出で多額の外貨を稼ぎだしているのに何故タイは輸出できないのか。

これが国どうしの貿易の自由なのだろうか?メーカが同じであっても国が異なれば輸出競争が起きることもあることではないか。
海外進出したメーカがその国のマーケットへの供給のみを考えていたのであれば考え方を改めなければならない。その国が経済危機で苦しんでいるとき「自動車が売れるようになったらまた来るから」では企業が持つべき国民の生活を豊かにすると言う使命感を放棄しているのではないだろうか。

豊田は12月に東南アジアへタイから自動車を輸出することを決定した。しかし冷え込んだ東南アジアへ車の輸出がどれほど可能なのか。

タイ国は外貨取得のために日本の自動車会社に輸出の努力をもっとして欲しいのだ。

日本の自動車メーカのこれからの対応によってタイが今まで安易に許していた外国企業の進出を変更してもおかしくない。

不景気がタイにもたらしたもの

急激なタイ通貨の下落と不景気がもたらしたのは悪いことばかりではない。それはタイ人を団結させ国産の製品を購買を促進したことだ。今至るところでアメージング.タイランドと言うキャッチフレーズでタイ国産品の安売りがおこなわれている。タイの陸軍もオープン.マーケットを基地内につくり食料品や日常品などの安売りをおこなった。

「タイ製品を買おう。贅沢、無駄使いは止めよう。」と叫ばれているので日本と同じく国内需要は落ちているように考えるが一般消費は落ちてはいないようだ。前述した通りデパートや市場至る所ででアメージング.タイランドの”のぼり”が掲げられ安売りをやっている。それは”今は大変なときなのだ儲けを考えて商売するなんて非国民だ”と言っているように感じてしまう。

今タイ国民、企業、タイ政府そしてタイの軍隊までもがこの経済危機に団結して対抗して行こうとしている。それに参加しないことは進出企業にも許されない。

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