兵隊の多い地区で国民のチカラ党勝利

総選挙予想では国民のチカラ党が勝つことはある程度予想されたことですが、おもしろいことに軍の兵隊が多い県でも彼らは勝ちました。これが国民のチカラ党が圧勝した原因の1つ?

民主主義下で行われた今回の選挙では、クーデターの舞台を演出した軍の命令も票の工作も利かなかったようだ。

去年、軍は反タクシンを掲げクーデターを起こした。しかし、カンチャナブリ県の第9師団部隊は自由に候補者を選んだようだ。兵隊の多く住む第1選挙区から国民のチカラ党(タクシン派)から2人そして民主党から1人が当選しているからだ。

この選挙区の当選者は3人。国民のチカラ党から2人の引退した将軍たちが立候補して当選した。1人はタクシン元首相のクラスメイトだったマ.ボンガム将軍、そしてもう1人は元国会議員だったソムチャイ将軍だ。マ.ボンガム将軍は79、000票そしてソムチャイ将軍は74,000票で当選している。また民主党からもアタポン氏が69,000表で当選した。

この当選した二人の将軍はカンチャナブリ県の部隊で勤務したことが無いと言う。この驚く結果にバンコクの国家安全評議会の将軍たちは失望し、イラついている。

この第9師団部隊は過去に起きたクーデターでは必ずバンコク市内で重要な活動をいたことで知られている。もちろん、タクシン首相追放のクーデターでも重要な任務を担った。この兵隊たちが自分でも知らずに自由意思で候補者を選択してしまったようだ。

タイ軍隊の歴史上これは稀な現象で、軍が存在する地区では兵隊たちは上官の命令に従い投票することが当然と考えられている。

情報によれば第9師団部隊の上官たちは国家安全評議会の命令で民主党や国民のチカラ党以外の党に投票するように言われていたらしい。兵隊たちや家族はそれぞれうまく合わせて投票し、方法についてはバンコクの軍上層部は気にしてはいなかったようだ。第9師団部隊の兵舎には20箇所の投票場が設けられているが、あるものは命令に従い投票し、あるものは自分の意思で投票したのだろう。

今回のから新しい選挙方法に変わった。投票者は3人の候補者に票を与えることが許される。彼らは1人は民主党から選び、その他は自分で選択できるのだ。

以前からカンチャナブリでは兵隊とその扶養家族の票がこの県の国会議員を決めると言われていた。4万人の兵士とその家族が投票権利を持っているからだった。

マ.ボンガム将軍とソムチャイ将軍は国民のチカラ党から出馬したにもかかわらず、彼らの福祉政策や地方の開発プロジェクトは兵士たちやその家族に支持され、人気があった。ちなみに第9師団部隊には、タクシン派で引退したチャワリット前首相(前陸軍総司令官)の右腕、ソンチャイ将軍が勤務していた。彼は中部地区で国民のチカラ党から立候補し当選している。

民主党から立候補し、3位で当選したアタポン氏は地元の有力者だ。前回、タイ愛国党から立候補し、今回民主党に乗り換えたシカロム元国会議員は58,000票で落選した。一番驚くのはこの第9師団部隊の元司令官だったワッタナー将軍が落選したことだ。彼はマチマティパタヤ党から立候補したが、情報筋によれば21,000票しか集められなかったそうだ。彼の票のほとんどはカンチャナブリの兵舎に住む兵隊が投票したものだろう。

選挙管理委員会は明らかに軍よりでした。タクシン派が票買いをしても影響の少ない投票方式に変えたようです。それが逆に災いし、兵隊の自由意志が反映されてしまった?ようです。まだ軍部にもタクシン派が多いようですね。


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