自動車詐欺団

タイでは毎年かなりの数の自動車が盗まれ、近隣諸国に売られています。 これは詐欺会社が車のオーナーに自動車を貸してくれたら月々高額な借り賃を払うと持ちかけて車を盗み取っていた詐欺事件です。盗んだ車はラオスへ売られていました。詐欺団は数ヶ月はお金を払い、その後盗まれたと言い、支払いを拒否して車を盗んでいたようです。オーナーたちは詐欺として会社を訴えてましたが、本当に彼らが詐欺したか説明出来ずで問題解決は難しかったようです。しかし今回、車を盗まれたオーナーが自分の車を警察の駐車場で発見したことで事件が一転。また警察ぐるみだったことも分かりました。

・何故、警察が盗まれた私の車を運転してるの?

2月12日、自動車詐欺に巻き込まれていた被害者の1人が偶然に警察本部の駐車場で盗まれた車を見つけて驚いた。

彼はある会社に車を貸して、会社から盗まれたと言われていた。しかしこの会社が詐欺したのではないかと訴えていた 。今回彼は車を警察で発見したことで、この詐欺事件に警察官が加わっているとようだ言っている。

カセム氏(48)は12日朝、苦情申し立てのため同じ被害を受けている仲間たち48人とタイ警察の本部へ来ていた。そのとき、自分の盗まれた11人乗りのバンが本部近くの駐車上に駐車しているのを発見し驚いた。彼はそこでバンでしばらく待ち、運転者が来るの待って、その男とこのミニバンの写真を取った。驚いたことにこの男は警察本部に入って行くではないか。

カセム氏は駐車現場にその男が再び戻ってくるのを待って彼に近づき言った。「私は貴方が運転している車の持ち主なんですが...。」

この男はモントリ警察軍曹と名乗り、特別区3区の警察で勤務していた。彼はソムチャイと言う男が昨晩このバンを持ってきたと説明した。ソムチャイと言う男はこの車をレンタルをしたがこの車は盗難車の可能性があるから、警察に本当の所有者が誰か調べてくれと頼んで言ったと言うことだ。

しかしカセム氏はこの警察官の言うことはあやしいと思い、新聞記者たちを呼び、48人の仲間と共に警察のポングサパット広報官に事件を捜査してくれるように頼んだ。

カセム氏は言う「去年の12月11日、車を51,000Bでユーブク室内装飾会社に貸しました。お金は3分割にして、最初だけ貰いましたが後は貰っていません。そして車も戻って来ませんでした。」

今、彼は同じ被害者48人と共にパラダイス.レンタカー会社のオーナーとユーブク室内装飾会社もオーナ訴えている。被害者たちは契約とおりにお金が支払われず、貸した車は戻ってきていない。ある被害者の1人は被害者は300人以上いて被害総額は18、000万Bになるだろうと語っている。

・警察の調査開始

ポングサパット広報官は2日後調査結果を発表し、モントリ警察軍曹はウソをついていたのが分かった。また彼の他に2人の警察官が事件に関わっていると言っている。

駐車場の監視ビデオにこの警察官がバンを自分で運転して来た映像が残っていたのだ。調査開始したとき、この映像は消去されていたが警察特別班によって復元されたそうだ。この3人は懲罰委員会で調査される。

モントリ警察軍曹はその後、この車は上司の警察官に1000B/日で借りて、ホテルの送迎のバイトに使っていたと語った。

すぐ警察は全国の警察部隊の駐車場を捜索した。そして12台の盗難車と盗難拳銃を見つけたそうだ。拳銃の盗難を届け出ていた人は拳銃を確認したが、彼は全く盗難車には関わりは無いと述べている。

・拡大していく被害者たち

この詐欺事件の担当部隊のあるミンブリ地区の警察署には毎日300人以上の被害者たちが現れて警察に圧力を掛けている。警察は被害者は1000人に上るだろうと言っている。

詐欺団は高額で車を借りてくれる人がいると持ちかけ、車を買わせて盗み取っていた。車のほとんどがラオスに売却されている。

ニッパさんは2人の子供がいる。彼女は友達から誘われて新車を購入した。彼女はユーブク室内装飾会社に車を貸せば月3万Bを貰えると言われた。彼女は3ヶ月前からお金は受け取っていない。しかし車を購入したときに使ったファイナンス会社から毎月催促状が来ていると言う。彼女はついに20万Bを月10%で高利貸しから借りてしまったと嘆いている。

今、警察では商業省が間に入り被害者たちを助けてくれる方法をファイナンス会社と話し合ってくれるよう政府に頼んでいると言う。

警察は盗難車の捜索をしているが所有者が車体番号や車の特徴を覚えておらず困難を極めているそうだ。ファイナンス会社を利用した者の中には自分たちがファイナンス会社に告訴されるのを恐れて、そこにある自動車登録書を見ることが出来ないでいる者がいると警察は言う。

自動車を買わせ会社に貸し出せば儲けになると被害者を勧誘していた女性が捕まりました。この女性は政府の灌漑局の役人で詐欺グループに兄弟がいたそうです。この灌漑局に他にも詐欺グループの勧誘係りがいるか調査中です。

欲を掻いた被害者たちも自業自得な気もしますが、警察官が詐欺の片棒を担いでいたら普通は捕まらないでしょう。偶然に被害者が警察本部の駐車場で自分の盗難車を見つけて幸運だったのでしょうね。詐欺グループは数十台の盗難車を気づかれずにラオスに運ぶための安全な中継点として警察などの政府の駐車場を利用していました。

またこの事件でセリピスット警察最高司令官の更迭が決まったようです。容疑は汚職贈賄。この人、TVに出て警察の汚職を撲滅するようなことを言っていたのに何だコリャ!


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